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MBA生から見たカースト制

これだけでISBに来た甲斐があったなーというのが
Rural Marketing(いわゆるBottom of Pyramid)の授業。
Harish Bijoor教授はBOPコンサルタントで、
(というわけで、本物の『教授』ではない)
学生からのウケをとるのが非常にうまく、
授業中大爆笑になったこともしばしばあり。

私はBOPの前提になるインドの文化がわからなかったのと
昨今のインドの事件に関して興味があったので
教授にお願いして時間をとってもらい、いわゆるセンシティブな話題について
ぶっちゃけ質問してきました。

なお、以下の話は雑談レベルで、講義ではなく、
更に私の低い英語力の聞き取り、翻訳が介入しているので
間違っている可能性も高いです。ご了承を。

まず、Rural Marketingの話から。
ネスレやユニリーバは地方のBOPの村民を雇えばもっと感覚的に近づけるのに、
なぜ高学歴・裕福な人ばかり雇うの?

→まず、高い教育水準が良い従業員だという意識がある。
その指摘は正しくて、実際に村民を雇う試みは始まっている。
例えば、校内にある「Coffee Day」というカフェ、
そこもローカルの村民を雇って、研修させて、働かせるということをしている。

その村民の人たちは自分の意思で働くの?
→地方から都会に出ても、自力ではなかなか良い職につけないし、
家族と離れて暮らすのも寂しい。
だから喜んで働いているようだよ。

お給料は一緒?
→一流の大企業は一緒だけど、まだ多くの企業はそうではないね。
当然、村民の方が安い。

カーストって廃止されたはずだけど、
私たちレベルの世代、学歴ではどうなの?

→ISBレベルだと50%くらいは気にしてるし、50%くらいは気にしてない。

これはちょっとセンシティブな質問だと思うんですけど・・・
インド人は肌の色を気にしてるけど、なんで?

→確かにそれはセンシティブな質問だ。
肌の色はカーストを想起させるから。
色で「○○カーストだな」というイメージができあがってしまう。
(ちなみに日焼けしやすく、日本人的にはやや黒い
私の肌でもインドでは最高位の肌の白さだそうです。)

でも、カーストって村によって仕事をバランス良く分けたものが元で、
先祖は同じはずで民族とか関係ないはずですよね。
何で同じ民族同士で肌の色が変わるの?

→職業が代々受け継がれてしまうので、肌の色も自然と受け継がれる。
最高位の僧・教師は家から出ないから白いし、
低位の労働者は日中は外で農作業をしなければならない。

それで肌の色とカーストと職業が自然と結びつくのね。
→そう。

ISBでもけっこう肌の色が違います。
私より白い人(特に女子)もいるし、かなり黒い人もいる。
20130329.jpg


でもこれだけ広いインドでもひとつの民族なんですか?
→もともとはドラヴィディアンという肌が黒く、髪がカールした民族と
アーリアという肌が白く、攻撃的な民族がいて、ドラヴィディアンを従えていた。
長い歴史の中で両者が混ざって、色は両者の中間になってきた。

カースト低位の人を保護するために
大学では一定数の低カーストの学生を入学させる決まりがあると聞きました。
ここISBでもやってるんですか?実際はどうなんですか?

→まず、政府の補助金が入っていないので、ISBではその制度はない。
政府の補助金が入っているところはやらなくてはいけないんだけど
ちょっと問題があって。

まず、最高位は優先権(Reserve)がない。
だから普通に入試を突破しなくてはいけない。
そして最低位には72%(※メモ忘れました)の優先権がある。
だからとても入りやすい。

でも、入りやすい学生たちと入試を突破した学生、差がつくのは明らか。
厳しい試験を突破してきた学生たちが怒るのは当然だよね。
だからいい制度とは言い難い。上位者が怒りを感じているね。

レイプ事件について、日本でも話題になっています。
→そうなの?

確かに大きな事件だけど、こういう事件はずっとあって、
カースト制度のもと、隠されてきただけだと主張している人もいます。
本当ですか?

→そのとおり。
昔はカースト上位者の男がカースト下位の女(妻)を犯しても
男(夫)が告発するとカースト上位者によって職を奪われるので、
隠すしかなかった。
でも最近の状況は少し変わってきている。
今はカースト下位者がカースト上位者の女性を犯すようになってきている。
ずっと抑圧されてきた怒りが今、爆発しているのだろう。

デリーの事件は本当につらく、悲しい。
そしてここ南部はまだ安全だけど
デリーに行くなら外国人は本当に注意しないといけない。
夜はもちろん、昼間でもひとりでうろついちゃだめだよ。

南部・北部ってそんなに違うんですか。
→地域によって差はあるね。
同じ大都市でも
ムンバイ、コルカタはいろんな地域からいろんな人が押し寄せてるから
そんなこと気にしなくなってるけど、
デリーは女性やカーストに対する意識がまだ強いよ。

お見合い結婚で肌の色を指定すると聞きましたが、
それもやはりカーストと関係あるんですか?

→そう。特に結婚のような大事な事象についてはカーストは大事で
ISBの学生も半分以上は気にするだろう。
カーストを更に細分化したサブカーストも考慮される。

実は日本でもカーストのような差別の話はあるんですが
決してオープンにはされません。
私も家族や友達と話したことはなく、ググって知りました。
皆の意識からカーストが抜けるまで
あと何年くらいかかりそうですか?

→カーストの考え方がなくなるには、あと40~50年かかるかな。
ISBを出るような人はあまり政治には関心がなく、動かないからね。
時間がかかるよ。

お話ありがとうございました。
日本に来たときにはぜひ連絡ください!

→ぜひ。オダイバとかシンジュクとか行ったことあるよ。
オダイバはシンジュクのホテルに比べて広くて良かったね。



めっちゃ長文になりました。
もっと真剣にメモ取っておけばよかったなぁ。
気になったのが"Anger"という言葉。
怒り、って普段私はあまり感じないけれど
きっと私たちの想像を超えた何か熱くて重いものがあるんだろう。

アファーマティブアクションで優遇される低カースト、
いわゆる逆差別を受けていると感じる高カースト、
双方の怒りの感情の振り子が止まるまでにあと40~50年かかるだろうと。

本当に止まるのかな。。。

というわけで、BOPの話は全然書けなかったので
またそのうち。
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コメント:

貴重なお話ありがとうございます。
やはりこういう生の話って重要ですね。

私も少しだけこの話題をインド人のクラスメイトと話したことがありますが、突っ込んだ話をするのは躊躇があってあまり聞くことはできませんでした。

なかなか根の深い話ですが、日本にも同様の話があり、少しずつ改善の兆しがあるので早くインドもそうなってほしいものですね。

Re:

友達にも聞けないし、もうここでしか突っ込めないなと思ってがっつり聞きました!
カーストの名前や地名などヒンディーが混じると少し聞き取りづらかったですが
それでも学術書や適当に書いたネットの批判なんかより
正しくて身近な情報が得られたと思い、シェアしました。
情報発信する人がいるってだけでだいぶ違うと思うので、いろんな人がググってこの記事に辿り着いてくれたらいいなと思います。


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